私は飲食関係の職場での人間関係に悩んできました。
正直先輩には可愛がられることの方が多かったですし、八方美人的に計算するタイプなのではたから見るとかなりうまくやっているほうに見えたと思います。でもその実超内向的な一人大好き人間なので、うまくやる分だけストレスが蓄積していきます。
そもそも対人関係とか外向的な能力向上には興味ゼロなのですが、人間心理自体は好きなので主な自己啓発本とかはけっこう読んできた方です。そして一時的に実践してはすぐに飽きるということを繰り返してきました。ある意味実践というより実験みたいな感覚です。
この記事ではその中で一番効果を発揮した人間関係円滑の方法を書きたいと思います。
一番効果を感じた言葉
人間関係をよりよくするうえでこれを心がけたらみるみる効果を感じました。それは”あいさつ+相手の名前”です。
具体的には挨拶するときに「○○さん、おはようございます」「お疲れさまでした、○○さん」とかです。年下のバイトくんなら「おっ○○くん、おはよう」とかそんな感じです。
まあ当たり前と言えば当たり前です。思い返してみると人気がある店長とかはこういうの息を吐くようにやっていました。
私ももともと人の名前は会話の中でよく呼ぶ方でした。仕事中はむしろ他の人よりも名前を使うタイプです、たぶん。でもよく考えたら挨拶の時に呼ぶということは意外としていなかったなあということに気づきました。
なぜなら超内向型人間なので、仕事のオンオフの切り替えのタイミングが一歩遅い&一歩早いのです。職場に入るギリギリまでオフ、つまり自分の世界なので、機械的に「(まだスイッチが入っていない)おはようございまーす」。職場から出る瞬間は解放されて一人になれる喜びが強すぎて「お疲れ様でしたー(すでにスイッチを切っている)」。
というわけである時意識的にあいさつ+相手の名前を実行してみました。
すると周囲の人からの好感度が上がっていくことをはっきり感じ取れるようになりました。雑談とか談笑とか相手からのアクションやリアクションとか。まあ超内向型なのであまり親密になると本音は若干めんどくさいと思いはじめる性格なので”実験”はその職場だけで終了しましたが。
注意点
あまり毎日毎回やるとわざとらしくなるので気をつけます。あとは複数の人がいるときに「Aさんおはようございます」「Bさんおはようございます」とやったら面倒ですし、それこそ超わざとらしいのでもちろんNGです。
軽いノリのキャラではない場合、最初こっぱずかしいかもしれません。でも内向型キャラの方が名前を呼んだときのインパクトと効果は出る気がするので最初だけ勇気を出してやってみましょう。何回かやると普通になります。
飲食勤務向けな理由
この相手の名前+あいさつが飲食勤務での人間関係改善としておすすめなのは、普通の会社勤めに比べてその機会が多いからです。
定時勤務でフロアにたくさんの人がいると○○さん+あいさつというパターンはそれほど使う機会がありません。
一方飲食ではシフトで出退勤がバラバラが多いです。また小規模だと入口、廊下、バックヤードなどで一人一人と接触するパターンが意外に多いです。
またシフトで少しだけかぶるという人とも雑談せずとも一瞬で距離を縮められます。距離というか接触するたびに確実に好感度を上げられます。
内向型人間に向いている理由
一人大好き超内向型人間は基本人との関わりはすべてめんどくさいと思っています。だから極論あんまり雑談とか活発にしなくても高好感度を維持するコスパがいい方法がほしいわけです。なんかこう書くとものすごく自己中で感じ悪いですが。
その点あいさつ+相手の名前は、あいさつ+雑談(今日はいい天気ですねとか、おっ髪切りました?)よりラクです。ラクなのに雑談以上の効果を発揮します。
これが魔法のキーワード”相手の名前”という良習慣を内向型人間におすすめする理由です。
内向型人間向きの対人関係に役立つ本
内向型人間は人間関係に悩むことが多いと思います。でもそもそも対人関係能力で上を目指そうとか地獄のような道筋は考えたくもないので、ビジネス系の表面的な人間関係本は向きません。
必然的に心理学系の自己啓発本を、実践する気はあまりないけど純粋に興味があるから読む→ほとんど実行はしないけど実験したくなって少しやるという道筋をたどります。
せっかく読んだのにほぼ実行していないのでせめてここで紹介しようと思います。といっても超有名どころばかりです。
人を動かす
まずは「人を動かす」。デール・カーネギーの名著です。
人を動かすと言っても自分のために利用する系ではないです。またよくある筆者の推測とか自分の経験ではなく、多くの人の実例が証しとなっているので説得力が違います。
この記事のあいさつ+相手の名前は「人を動かす」で改めて名前の重要性に気づかされてやってみた点です。
名前は、当人にとって、最も快い、最も大切な響きを持つ言葉であることを忘れない。
人を動かす ーデール・カーネギー
この本は相手に”重要感を持たせる”つまりあなたの存在は大きいですよということを伝えることを強調しています。その具体的な方法の一つが相手の名前です。本の内容はレベルが高いので1%実行するのも難しいとか思ってしまいますが、定期的に読み返しています。
あと同じくデール・カーネギーの「道は開ける」もちょくちょく読み返しています。こちらは悩みを解決する系なのでモチベーションを復活させたいときの薬です。
人を動かす漫画版もあります。
影響力の武器
これまた超有名どころのロバート・B・チャルディー二の「影響力の武器」です。
こちらは「人を動かす」に対して”防衛”という視点です。つまり影響力を及ぼそうと近づいてくる人がどんな武器を使ってくるか。その手の内を理解して利己的な動機のえじきにならないようにしましょう、という内容です。
正直”防衛”よりも”能動的に自分が利用しよう”という動機で読む人の方が多いのではないかと思います。そのくらい使える、人間心理の肝みたいな内容です。また人を動かすと同じく多くの実験や実例だらけなので信頼度と濃さがそのへんの本とは段違いです。ふせんはりすぎて(100枚くらい?)逆に意味なくなっている状態で本棚にいます。
内向的な人におすすめするのは、まず単にその心理学的な実例や考察に興味を持てると思うから。そして内向型人間はこの影響力の武器を知ったうえであえて使わないことでその真価を発揮するような気がするからです。つまり外向的な人の中でも利己的で薄っぺらいタイプは影響力の武器を駆使しようとして長期的な信頼を失っていくから逆をいったらいいと思うのです。
夢をかなえるゾウ
最後に日本の本から。水野敬也さんで、「夢をかなえるゾウ」。
成功したい、金持ちになりたいと思っている主人公の前に関西弁のへんなゾウの神様があらわれてそのミッションをこなしていくうちに成長・気づきを得ていく、みたいなお話です。そして読者も読みながら一緒にミッションを実践しましょう、という感じになっています。
内容は人間関係に特化しているわけではありません。むしろ人間関係に関係ないどころか一見それ成功と関係なくない?と思うような日常習慣が多いです。
でも私にとって影響が大きかったのは、そういうコツコツした意識・姿勢を人間関係にも持たなきゃいけないなと思わされた本だからです。あまりにも人間関係について習慣を持たなすぎて生きてきたなと。
また内向型人間は時間をかけて良さをわかってもらうタイプです。この本はじっくりと取り組むべき根本的な人生の心がけみたいなことを教えてくれています。すすめている行動習慣はとても具体的で身近だけど、それ自体がすぐに効果を発揮するわけじゃない。表面的なテクニック本とは真逆のタイプです。これがいいです。
小説っぽくて読みやすい、全然説教臭くない、定期的に笑えるなどふだん読書しない人でもきっと楽しめます。
まとめ
- あいさつ+相手の名前は人間関係の円滑化効果大(呼ばれた側にとって魔法のキーワードというくらい自分の名前は大事)
- 飲食勤務では相手の名前であいさつする機会が多い
- 相手の名前は短時間で大きな効果を発揮するので内向型人間に向いている良習慣
- 内向型人間には心理学系やじっくり系など直接的すぎないかたちで人間関係に役立つ本がおすすめ
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