ボウリングは重い球のほうが有利です。そして速い球のほうが有利です。
だからプロや競技でやるアマチュアは重い球を速く投げています。ですが両立するにはきっと膨大な練習量が必要になります。つまりそこまで練習はしない(=両立できない)ならどちらを妥協するかという話です。
- 重め・ゆっくり
- 軽め・速め
で私の結論はこちらです。たまに行くレジャーボウラーなら…
軽めの球を速めに転がす
ちなみにハウスボールでストレートの場合です。フックは知りません。
具体的な重さとスピードについては人それぞれだと思いますが私の場合11ポンドを30キロ前後で転がしています。軽めの球をバランスを崩さない程度に速めに転がそうとしていたらそうなりました。
なお私は男性体重70キロ強なので体の割には軽いと思います。※スピードはあくまでボウリング場の表示ですが複数の場所で一致するのでおそらく合っています。
軽めがいい単純な理由
ではなぜ「重め・ゆっくり」ではなく「軽め・速め」を選んだかです。
それはたまに行って重めを転がそうとすると、ほぼ間違いなくバランスが取れないからです。たとえゆっくり転がそうとしてもやはり重いものを扱うというのは難しいものです。マイボウラーのようにかなり頻繁に通い続けるなら別ですが、レジャーボウラーが毎回バランスを体に思い出させる作業をすると半ゲーム位は棒に振る可能性も高いです。
一方軽いものを速めに転がすのはそれほど体のブレはありません。なんなら最初は遅めでだんだん速くするようにすれば大失敗もありません。
また重要な点として軽めならどこかを痛めるリスクも低くなります。
つまり破壊力として
重めの球をゆっくり=軽めの球を速く
なのだとしたら後者のほうがレジャー向きということです。
なおあくまで”速め”くらいで十分であり、最速で投げようとする必要はないと思います。最速にこだわるとコントロールが犠牲になりやすいので、あくまでコントロールできる限界速度というイメージです。
私の場合今はまだ少しハマっている状態なので頻繁ですが、いずれ月1とかそれ以下になっていくと思います。そうなってもふらっと行って1ゲーム目から安定して楽しめることは大事です。またそもそも一人ボウリングを始めた理由は運動不足解消とストレス解消です。この理由だと軽い球を速く転がす方がいいです。たまに行って重い球をよいしょとやっていたらストレスがたまりそうです。
プロの意見を調べると大抵「重めをゆっくり」のほうがいいと言っているようなのでそれとは反対の意見です。ただプロが「重めをゆっくり」を勧めている場合、たいていコンスタントにボウリングを続けていく人を前提にしています。またコントロールはできていて破壊力に特化して重めをゆっくりと言っています。
完全レジャーの場合はまずヘッドピンに当てるのが大変なレベルですし、次にボウリングをするのは数年後ということもザラです。こういう場合は軽めを速めのほうがいいと思う、という話です。
軽めのボールを選ぶべきもう一つの重要な理由
そして他にもハウスボールは軽めを選んだほうがいい重要な理由があります。
重いボールはたいてい指穴がバカでかい
これです。
ハウスボールなので指穴がぴったりしないのは仕方ありませんが、限度というものがあります。特に14〜16ポンドくらいになると指穴が大きすぎるやつばかりです。
指穴が大きすぎると疲れますしブレも大きくなります。落とさないようにするためだけに握力を無駄に消費することになります。1ゲーム終わるくらいで握力がしんどくなってしまいます。
またブカブカの指穴だと最終的にはどうしても落っことす感じになるので、ある程度のスピードを出せても回転は弱い感じになりがちでした。
私の場合重さそのものにはそれなりにすぐ適応できました。15ポンドでもスピード27キロ台くらいならコントロールも十分つけられるようになりました。ただ指穴がどうしてもダメでした。
3カ所のボウリング場をぐるぐる回していますが、11ポンドくらいならどこでも指穴がちょうどいいのがあります。というわけで11ポンドにしています。
かなり手が大きい、指も太いという方はおそらくハウスボールの15ポンドくらいの穴でちょうどよいのでしょう。そういう方はきっとパワーもあると思うので結果的にそのくらいの重さが適切でしょう。こう考えてみると順序を逆にして、重さよりも指穴で選ぶというのはありかと思います。
ボールを前に押し出す
軽めの球を速めに転がすのですが、ストライク率がけっこう変わった気がする方法が一個あります。
それは
しっかり前に押し出すイメージにする
です。まああくまでイメージなので実際にはそう見えないかもしれません。言い換えると遠くに放り投げたり、すぐ下に落っことしたりしないというだけのことです。
完全ストレートなので中指と薬指の腹はピンに向かっている状態です。そのまま前や上に押し出す感じです。また投げた後の腕は鋭く真上に振りぬく感じです。
理由はよくわかりませんがピンアクションがよくなりました。見ているとけっこう早い段階からしっかり床について回転しているようです。たまにピンに当たる直前まで無回転ですべっているボールを見かけますが、そういうのとは真逆にする感じです。ですのでがんばって回転をかけるというよりは、単にしっかり転がりはじめるタイミングをはやくして、すべる距離を減らそうという感じです。
いろいろ試している中で床すれすれから前に押し出して「ほとんど無音」というのもよいです。ただこれをやると頭の位置が下がりすぎてコントロールが難しいと感じる日もありました。でもコースに行ったときの破壊力は一番ある気がしています。
またこうするとスプリットの確率が減少するようです(データが少ないので体感ですが)。寸分たがわぬど真ん中でもストライクになることも多いです。一瞬「あ、7,10で割れた!」と見えても、ピンが左右に乱れ飛んでいるので最終的に両方、少なくとも片方は倒れてくれる感じです。
一方同じコースでも、前に放り投げたりただ床に置いたりするイメージだとあまりストライクになりません。また前に放りぎみだったり置くような感じの時は、スプリットになる範囲がもっと広かったです。「割れた!」と見えたらそのまましっかり立ち続けてしまいラッキーで倒れることも全くと言っていいほどありませんでした。
繰り返しになりますがイメージとしては、ボールを「投げる」というよりも床と平行に前に押し出す、あるいはしっかり前進回転で転がすというイメージです。ボウリングは投げるという言い方をしますが、この記事ではあえて転がすと書いています。この場合転がすイメージがすごく大事だからです。まあイメージしているだけなので実際にどういう物理的な動きをし、どういう理屈でピンアクションがよくなっているのかは説明できませんが、いろいろな放り方(置く感じ、落っことし気味、ちょっと前めに放りだす、など)を試した結果そういう結論になりました。
スパットへのコントロールのつけ方
完全ストレートボールの場合狙ったスパットに投げられさえすればコントロールは成功です。途中で曲がったりしないのでしごく単純です。
ではどうやってスパットへ正確に転がすかですが私の場合の意識です。※注:自己流です。プロの教えなどは一切学んでいないので完全に間違っているのかもしれませんし、内容自体はだれにも参考にもならないとは思います。ただこんな風に自分のクセを考えて修正してみたというやり方自体は何かの参考になるのかもしれないと思って書いてみます。
①まず投げる瞬間は身体全体を後ろ正面から見たとして、右にあまり傾かないように意識しています。つまり首も体も地面からできるだけ垂直に近づける(ただし無理はせず自然な範囲で)イメージです。撮影とかしていないので実際の垂直度は不明ですし、投げる上で完全に垂直は不可能だと思うのであくまで意識です。放っておくと右に傾いてしまうのでそれを避ける感じです。右に傾くほど視点も定まらず、首も体も腕もバラバラ感がすごくなってコントロールが定まらなくなる、ということに気づいたのでこうしてみました。
②また上体の向き(上から見たときの両肩や胸の向き)はなるべくピンに対して正面を維持し続けるよう意識しています。私の場合放っておくと斜め45度っぽい向きになっていました。これは体の左側が前に出て右側が後ろに下がっているということです。本当はこのほうが人間の体的には自然な気もしますが、どうもこのせいで毎回ブレが生じている気がしたのでなるべく正面向きに決めました。といっても完全に正面向きつまり12時の方向を維持しようとすると不自然で無理なので、12時半くらいのイメージです。
③右腕は身体の右側面と一体化して頭を中心にその真下から出るイメージです。右腕は頭を中心にした振り子、みたいな感覚を維持できている日はミスる気がしません。
これらができている日は投げる瞬間スパットを真上から一切のブレなく余裕をもって見下ろせるので、ほとんど狙い通りにいけます。
あと大切にしていることはボールを振り上げる方向です。狙っているスパットと右腕が真下に来た地点を線で結んでその延長線を意識しています。つまりスパットを見ていますが、意識は体の後ろに置いています。その振り上げる方向と戻し始めるときの方向さえミスらなければだいたいOKだからです。
スペアも同じフォームとスピードで狙うこと
2投目はたまに置きに行きたくなりますがやはり1投目とまったく同じにする方がいいようです。変に置きに行ったりして失敗したこと多々でした。一番の問題はそのせいで1投目の本当のフォームやスピードが崩れて、1投目も2投目も精度が落ちていくという負のスパイラルに入ることです。
せっかくストレートなので全投球同じを維持するほうがラクです。
ただ1ピン残り時のスピードについてはわずかに下がることも多いです。やはりどこかで破壊力が必要ないからコントロールに振り分けようと思っているのが体に出てしまうようです。このあたりはその日の感覚などで許容範囲を作っていますが最低減のスピードは死守しています。スローボールで完璧なスペアを取れても次の1投目に影響がでる恐れがあるからです。
まとめ
ハウスボールでの方向性として「軽め・速め」がいいと思う理由でした。
- たまに行っても対応しやすく安定した結果を早めに出せる
- 重いのだと指穴が馬鹿でかいためちゃんと投げられない