給食転職

【履歴書やばい?】集団調理系の転職理由の作り方

転職回数が多い人間にとって毎回就活の悩みの種になるのが長~い職歴欄の説明です。

業種業界が全然違う仕事の場合、転職理由はある意味言いやすいです。また飲食系は提供スタイルや料理ジャンルなども変わることがあるため言いやすいこともあります。

ところが給食系は難しいです。一見どこも似たり寄ったりだからです。

この記事では集団調理系の転職理由の述べ方について私がやってきた方法を書いてみようと思います。

私は集団給食を含めて転職回数が多いです。

学校給食→学校給食というパターンもありますし、学校給食→他の給食というパターンもあります。

個別に理由を言うよりストーリーを意識する

たいていの面接官は履歴書の順を追って質問してきます。頭からひとつひとつ「ここはどうして退職されたのですか」という感じです。

それに対して私は経歴全体の流れストーリーを話すようにしていました。

「はい、ここはこういう理由で転職を決めました。そしてその後、ここからのここまでの転職にも共通していることは・・・」という感じです。つまり共通して根底に流れているテーマを決め、ある程度自分のペースで話をすすめてしまうわけです。

なぜなら採用担当者が聞きたいのは個別の退職理由そのものではないと思っているからです。

応募側もそれぞれ個別で話すと言い訳っぽくなりがちです。本当のことでも取ってつけたように聞こえるかもしれません。

主なストーリーテーマ

私が使っていた主なテーマです。

  • 業界内で経験を深めたい
  • 技術を高めたい、広げたい
  • チーフ、責任者になりたい
  • 収入アップ

ここでやってはいけないのは人間関係などを理由に挙げることです。

労働環境などを理由にするのもグレーです。ただ一、ニ社くらいなら混ぜてもいいです。逆に正直という印象にもなると思います。実際私もそうしていました。

経験上、労働環境を理由に挙げる場合は具体例な数字を挙げるとよいようです。例えば「15時間拘束が常態化」や「月に休めたのが2日だった」などです。このように具体的かつ業界内からみてもやばいレベルなら、堂々と言えば十分わかってもらえます。

ただやはりメインのストーリーにするのはだめです。つまりどこの会社も人間関係や労働環境が主原因で辞めているとなると印象は良くないと思います。

というわけでこれらが本当の理由だとしても向上心をアピールするようなテーマで通す方がよいと思います。これはウソをつくこととは異なります。なぜなら仕事をしている以上、だれでも少なからず経験や技術を高めたいと思っているでしょうし、収入アップもしたいからです。そういう期待ゼロで転職する人もほとんどいないでしょう。

ちなみに私の場合、給食業界内での主な転職理由は本当に収入アップでした。全経歴のなかで人間関係が主で辞めたところは一社だけです。

というわけで本当に本音で話して上記のような感じになったわけですが、仮に主な退職理由が人間関係や労働環境だとしても同じようにストーリーをつくることは可能だと思います。

ストーリーの土台

私の場合「過去すべての転職理由を10秒以内で答えてみよう」としました。こうすると自分のストーリーのメインテーマが見えてきます。

繰り返しになりますが人間関係などのネガティブに捉えられてしまうものは除外します。

その後、自分の履歴書を振り返りそれぞれ前職との「共通点」「違い」をピックアップします。共通点や違いはどんなに小さくてもかまいません。メインテーマを中心にこれらをつなげるとおのずと簡潔に語れるようになると思います。

ポイントは退職理由だけを振り返るのではなく、次の会社の応募理由を思い出すことだと思います。おそらく過去それぞれ転職したときは本当に前向きで希望や理由を持っていたはずです(入社後実態は違ったかもしれませんが)。

それを思い出すとうまく前向きな感じで自分のストーリーが出来上がると思います。

ストーリーの広げ方

例えばメインテーマを「給食業界で幅広い経験を積んでスキルアップしたかったから」というふうに据えたとします。ちょっと大雑把すぎな気もしますが例なので。

これを据えたうえで各転職を肉付けするという感じです。

例えば…

  • センター→自校式…同じ学校給食でも子供の顔を直接見て仕事をしてみたかった
  • 学校給食→保育園…小学生に提供しているうちに幼児や離乳食にも興味を持った

もし自校式→自校式のようにそっくりに思える場合は、会社が力を入れていたポイントや自治体の給食への向き合い方などに注目すると違いを見つけやすいです。

例えば会社がISO認証に力を入れていた、自治体が食育や地産地消、アレルギー対応に力を入れていたなどを思い出せるかもしれません。あるいは調理機器や提供スタイルの違いなどもあるでしょう。これらも幅広い経験値という切り口で対応可能です。

こういったことはバラバラに話すと、本音だとしてもちょっと取ってつけたような感じというか、話し方によっては不自然になりやすいかと思います。

いっぽうメインテーマが面接官に伝わっていると自然になります。テーマがベースとしてあれば「もともと給食業界で幅広い経験を積んで自分を高めていきたかった」人なんだな…という風に受け止めてもらえるからです。仮にここまで素直に受け止めてもらえなくても自分のことをうまくまとめて話せる人という高評価にはなります。

ウソくさくならないバランス

なお私の場合実際の述べ方は嘘くさくならないようにバランスさせていました。

つまり前向きすぎるメインテーマだけだとウソくさい(というか実際ある意味ウソになってしまう)のでこういう公式を使っていました。

不満な点をサクッと+ストーリーにプラスに作用する点

例です。

事実→人間関係、長時間労働、薄給など小さな不満がたまってなんとなく転職した

言い方→「収入面などが厳しく転職したのですが、次の会社はアレルギー対応の幅が広い現場で、対応力を向上させることができたと感じています。また…(さらにどんどん続けるのもあり)」

例では離職理由は収入面しか述べていません(「など」は使えるテクニックです)。そしてそのままつなげて入社後のプラス作用を話してしまいます。こうするとスキルアップを目指して転職した感じにできます。それが入社理由や転職理由とは言っていないのですが、そういう感じになるというのがミソです。

大事なのは「現時点から振り返った」過去のストーリーです。つまり「転職当時の理由や気持ち」をリアルに答えるのではなく、「結果的に」どう成長できたかに着目します。こうすると獲得スキルや経験や向上心をアピールすることもできます。

転職理由の時間は言い訳ではなくアピールの時間と考える

 

これは同じような職場同士の転職ならなんでも使えます。上の例はアレルギーでしたが「食数が500→1000に変わったので…」とか「調理機器もスチーム釜から鉄釜に変わり…」などです。もちろん「責任者になった」などアピールしたいものがあったらバンバン使えます。

とにかく超短く本音(の一部)を言い、その後入社後のプラス要素を長めに話すというのはよく使っていました。

もし人間関係や労働環境などの理由をどうしても述べたい場合でも使えると思います。転職後の前向きさや得た経験によって目立たなくなるからです。

ストーリーにするとよい理由

最後にストーリー作戦(一社ずつ言い訳のように理由をつけるのではなく、全体をポジティブなテーマで通す)が良い理由です。と言ってもすでに書いてしまったことが多いですが、改めて整理してみます。

退職理由をストーリーにすると良い理由

  1. 聞き手がわかりやすい
  2. 前向きに見える
  3. 一貫性があるように見える
  4. 面接官も同じ質問を繰り返さなくて済む
  5. 自信を持って面接にのぞめる

以下それぞれ簡単に補足します。

①聞き手がわかりやすい

経歴が三、四社程度なら個別に話してもわかりにくいとは感じないでしょう。ただ履歴書の欄に入りきらないような私のような人間の場合、一社ずつ話していたらわかりにくいです。たぶん面接官側もおかしな転職理由がないかをチェックしている程度で覚えようとはしていないでしょうが、それでも冗長なやりとりになり印象が良いとは思えません。

というわけでまとめて話してしまうようにしました。自分がさっと話せるということはおそらく面接官もわかりやすいはずです。

②前向きに見える

面接官が聴きたいのは前向きに成長してきたというストーリーです。

退職理由をそのまま答えるとどうしても後ろ向きになりがちです。ストーリーにすることでそれぞれ「次の会社になぜ入社したのか」に焦点が当たりやすくなります。

退職した理由という質問をそのまま受けてしまうのはもったいないです。答え方を変えることで「自分はずっと未来を向き続けてきた」アピールができます。

③一貫性があるように見える

転職回数が多くても一貫していると評価されやすいというのがあります。これは単に同業種、同職種という以外にも同じ目標・目的を持ち続けているなどが含まれます。

仮に一見ぜんぜん違う仕事でも、一貫して収入の目標があったり、ずっと管理能力など特定のスキルを伸ばそうとしてきたのならそれも材料にできると思います。

④面接官も同じ質問を繰り返さなくて済む

この記事で紹介したストーリー作戦を実行する前は面接官から一社ずつ全部質問されていました。

毎度の面接でそうだったので、だんだん同じ言葉を発してもらうのが申し訳なくなったことをよく覚えています。

面接のペースも悪かったですし、面接時間の大半が経歴確認みたいになってしまうこともありました。

ストーリー的にこちらからどんどん話し簡潔にまとめることでこれらが解消されました。これからのことや入社後のことなど将来に関する時間が増えるほど面接突破率は上がると思います。

⑤自信を持って面接にのぞめる

これまでの経歴に一貫したストーリーを持つことで自信を持って面接に臨むことができるようになりました。

一つ一つ質問されて答えていた頃は、面接中に自信がなくなってしまうということがありました。おそらく態度や言葉に出てしまっていたと思います。面接官はそんな気がなくても、こちらはだんだん詰問されているみたいに感じることもありました。

ストーリーを持ちこちらが主導権を持って語るという姿勢にしてからは、面接中堂々とできるようになりました。

まとめ

職歴欄が長い場合の作戦

  • 全体の土台となるテーマを決める(広い経験を積みたいなど)
  • そのテーマに沿って各転職説明を肉付けする
  • 短い本音の退職理由(長時間労働時間など)+転職後のポジティブな経験(スキルアップできた点)という組み合わせを使う
  • 退職理由を聞かれる時間とは、獲得してきた経験や前向きさをアピールする時間

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です